日本プライベートエクイティ株式会社（以下、「ＪＰＥ」）は、株式会社福岡キャピタルパートナーズ（以下、「ＦＣＰ」）と共同運営する、九州の中堅・中小企業の事業承継支援投資に特化した「九州・リレーションシップ1号投資事業有限責任組合」（以下、「九州リレーションシップファンド」）より、第1号案件として、三原機工株式会社（本社：福岡県久留米市）への投資を実行いたしました。

1. 本件概要

   三原機工株式会社は、1953年に設立され、学校用机・椅子の製造販売を行う、地域の優良企業です。同社は、4年前に当時のオーナー経営者が他界されたことに伴い相続が発生、現場の取締役を中心とした体制で事業を継続してきましたが、実質的な経営者不在という状況が続くなか、雇用確保や事業存続といった観点からも、資本面と事業面における事業承継対策が求められていました。
   そうしたなか、今回、九州リレーションシップファンドは、同社の地域に根ざした販売網と安定した財務内容を高く評価し、既存株主から株式を譲り受けることにより、同社の事業承継を支援し、今後は、新経営陣と一体となって、同社の企業価値向上に取り組んでまいります。

2. 会社の特徴

   同社は、九州から中部・関東に至るまでの幅広い地域において、学校用机・椅子等を販売しており、特に九州地域では高い市場シェアを誇っています。少子化の影響などで需要は減少傾向にあるものの定期的な買い替え需要があり、また、新規参入の恐れも少ない市場であることから、安定した事業基盤を築いております。
   取り扱う製品は、主にＪＩＳ規格対象製品で、同社工場内で加工・組立てを行い、各地の学校等に販売しており、社会的貢献度が高い事業でもあります。

3. 中小企業における円滑な事業承継のモデルケース

   今回、九州リレーションシップファンドは、同社の実績と地域に根ざした販売網、さらには日本の教育事業に貢献する同社の社会的役割を高く評価し、投資を実行しました。
   今後も、商号や従業員をそのまま受け継ぐと同時に、経営者を外部から招聘し、営業支援や内部管理体制の強化に取り組んでまいります。
   九州地域において、同社のような中小企業がファンドを活用して、事業承継問題の解決に取り組む事例はまだ稀ですが、後継者問題に悩む中小企業経営者が急増するなか、ファンドを活用した事業承継問題の解決策の一例として、モデルケースになるといえます。

4. 九州リレーションシップファンドについて

   九州リレーションシップファンドは、九州地域の中堅・中小企業の事業承継を資金面と経営面から支援し、その事業継続を実現するため、独立行政法人中小企業基盤整備機構、株式会社福岡銀行、株式会社宮崎銀行、株式会社福岡中央銀行、福岡ひびき信用金庫、日本アジア投資株式会社の出資により本年７月に設立された"事業承継ファンド"で、ＪＰＥとＦＣＰにより共同運営されています。今回の三原機工株式会社が、九州リレーションシップファンドの投資第１号案件となります。
   九州リレーションシップファンドは、事業承継問題に悩む中小企業経営者のために、事業の存続を第一に考えて、いかに事業を"継承"していくのかといった視点から、引き続き、具体的な解決策を提供してまいります。

   【三原機工株式会社の製品 一例】

   

5. 各社概要

   三原機工株式会社

   本社所在地	福岡県久留米市荒木町荒木1978番地の2
   設立	1953年12月
   資本金	10百万円
   代表者	中村 學
   従業員数	49名
   事業内容	学校用机・椅子等の製造・卸
   業績	745百万円 （2008/6期）

   株式会社福岡キャピタルパートナーズ

   本社所在地	東福岡県福岡市中央区天神2丁目14番8号　福岡天神センタービル 4F
   代表者	長田 先雄
   資本金	356百万円

   日本プライベートエクイティ株式会社

   本社所在地	東京都千代田区九段北1丁目14番21号　九段アイレックスビル6F
   代表者	法田 真一
   資本金	60百万円

6. 本件に関するお問い合わせ先

   日本プライベートエクイティ株式会社

   東京都千代田区九段下1丁目14番21号九段アイレックスビル6F

   企画部　Tel：03-3238-1726　Fax：03-3238-1639

   以　上