MBOを成功させるためのポイントとしては、キャッシュフローを重視し、
採算性や継続性の高い事業の選定すること、企業体質を強靭にすること、
コンサルタントなど外部の専門家を積極的に活用すること、
などといったものが挙げられます。

また、事業承継をするのではなく、会社の売却を考えているのであるならば、
十分に買収価格の妥当性を検討しておく必要があるわけです。

しかし、会社を売却してしまうのではなく、
事業承継を考える際にも、こうしたMBOを成功させるためのポイントが、
ほぼそのまま当てはまります。

中でも、採算性や継続性の高い事業を選定するということが非常に重要で、
このことが企業体質を強靭にすることにもなり、
事業承継を容易に成功させることができるようにもなるのです。

今後の事業経営というものを考える際には、詰まるところ、事業承継であるのか、
それとも会社を売却するのかという選択となるわけですが、
会社を売却せずに事業承継しようとするのならば、
経営を引き継がせる次代の経営者に、
万全の形で会社を引き渡す必要があるわけです。

そのためには、MBOを成功させることで、
明確な目的意識とその目標達成のための運営を、日々心掛けて行うことが必要となるのです。

事業承継とは、すなわち、次代の経営者に会社の事業を受け継がせることで、
会社の事業を存続させて行くということです。

これを円滑に行ってゆくためには、
次代の経営者となる後継者にふさわしい人材を養成することは、
むろん重要なことなのですが、
むしろそのこと以上に、会社の経営体質を強靭なものにしておくことが肝要、
とも言えるのです。

というのも、会社の経営体質そのものを強靭なものにしておけば、
たとえ事業承継させる経営者に多少の難があったとしても、
組織自体の力でその難点を補って克服して行くことができますし、
また、次代の経営者が当初はまだ力量不足であり、
しだいに経験を積んで十分な力量を身に付けるまでの間は、
組織の力で事業を支えて行けるようにしておくこと、が必要なのです。

このように、次代の経営者に会社を引き渡すためにも、
企業体質の強靭化ということは極めて重要なことなのであり、
これをMBOによって達成して行くことが、ぜひとも必要となるわけです。

その具体的な目標達成の諸項目として、
キャッシュフローの重視や、採算性・継続性の高い事業の選定、コンサルタントなど外部の専門家を積極的に活用すること、などといったものがあるのです。